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2013年04月26日

ケーススタディを共有する

警備の現場ではそれぞれの現場固有の出来事やトラブル等もありますが、各現場に共通する内容が大半だと思います。自分が勤務している現場だけでなく他の現場の様々な出来事を知る事は業務遂行の上で非常に参考になるのではないかと思います。

もちろん、全てがソックリそのまま同じだというケースは少ないかもしれませんが、ある1つの出来事の発端、推移など、根っこの部分は似ているというケースが大半だと思うのです。

各現場で発生した「事故」「傷病」「犯罪」「人対人のトラブル」「クレーム」等の実例を各現場の警備員が共有する事は非常に役立つはずです。

出来れば各警備員に対してこういう実例を取り上げてテストをすると好ましいのではないでしょうか。個々人に記述式で回答してもらうのも良いでしょうし、グループディスカッション形式で語り合うというのも効果的です。

「このケーススタディでは、こういう対応が良いのではないだろうか?」
「いや、こういう対応の方がベターではないだろうか?」

こういうディスカッションを行う事で事案に対する対応能力は格段に高まるのは間違いありませんし、他の人の意見を聞く事で発想の柔軟さや新たな視点で物事を見るという能力が培われる可能性がある。

事案が発生した際に、「こういう風に対応しなさい。」と解を教える方法では、事案内容が若干異なって対応をアレンジすべき時でさえ教えられた対応方法をそのまま踏襲する人が必ず出てきます。アレンジすべき事案でアレンジしないという事になると事案への対応は失敗に終わる公算が強い。

故に、解を導き出すまでの過程を学び身に付ける事が出来るディスカッション方式は非常に効果的だと思うのです。

現任教育の際に、こういうスタイルのカリキュラムを設けている警備会社が如何程あるでしょうか?私の知る限りではそういう警備会社があると聞いた事がありません。もちろん、私が経営していた警備会社では実際に行っていたカリキュラムです。

単に教育面での効果だけではなく、各警備員の能力レベルや日頃どういう考えで仕事をしているかが一目瞭然で白日の元に晒されるという側面もあります。また、議論を深める為にはリーダーシップを取れる人が居ないとディスカッションは前に進みません。グループの中から自然発生的にリーダーシップを取る警備員が出てきますから、そういう人は将来的に幹部候補として育てる人材としてマークしておくという利点もある。

警備会社の現任教育は、内容が乏しく芸が無い、また、資質の向上に役立たない内容だといつも指摘していますが、ちょっと知恵を出せば警備員の資質向上の可能性を高めるのは簡単なのです。

警備業界の最大の問題点は教育担当者の努力・能力不足が著しい事。
同時にそれを認めない教育担当者が少なくない事。
全てはそこに集約されるのではないでしょうかねぇ。
posted by 管理人 | ■ 警備の技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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