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2016年09月15日

行動心理学を警備に活かす

行動心理学というものは実に面白く警備業務には欠かせないツールの1つだと考えています。行動心理という面から対面する人の隠された心理状態を探ったり、行動の裏に潜んでいるものを読み解く事で警備業務そのものだけでなく接客やクレーム対応においても、判断力や対応能力の幅が大きく広がる事は間違いない。

群衆の中から不審人物をキャッチする様々な方法があると今までに何度も書いてきました。これこそが行動心理学に基づいたものなのです。

多分、AI(人工知能)による不審者のピックアップや危険行動の予測においては行動心理学の要素が多く盛り込まれているのではないでしょうか。

JRなどがAIを活用した安全対策を開始していて、このAIのメカニズムを簡略に説明していますが、それはごく一部の概略に過ぎない事は言うまでもありません。細部に関してはAI開発業者の企業秘密という事になりますから。

そもそも、行動心理学とは何なのか?

ざっくり言えば、人の内面的な部分を観察するというアプローチではなく、人の行動の態様から心理分析を行うというアプローチという感じでしょうか。

要するに、人間が取る行動の観察から心理を紐解くという事。

行動心理学の見地から人を間接すると、人間の多くは同様の心理状態の時には同様の行動を取るという事がよく分かります。

例えば、ウソをつく時に表情を変えないようにコントロール出来たとしても、目・唇・足・手指などに不自然な動きが出たり多弁になったりするケースが多い。特に「目」はごまかしにくい。視線や瞳の動きですね。

警備の基本は「如何に早い段階で危険を察知し未然に防ぐか。」という事に尽きます。群衆の中から危険人物をピックアップするのもその1つですが、このような際には行動心理学が非常に有効になる。

警備業務において行動心理学は最も重要な位置を占めますから、本来は現任教育の必須科目として扱われるべきなのですが現状は全く俎上にも上らない、無関心という有り様です。警備業務においてどうでもいいような事には時間を割いて、最も必要な事には無関心。

警備業界は非常に不思議な業界ではある。

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2014年12月30日

DJポリスとイソップ物語

2013年6月にサッカー日本代表がワールドカップ・アジア予選でワールドカップ出場を決めた日の夜、渋谷駅前で大勢のサポーターにユーモアを交えた話術でルールを守るよう呼びかけた警視庁第9機動隊広報係に所属する千田巡査がその見事な話術による誘導で、一躍、時の人となり、『DJポリス』という愛称まで登場しました。

あのように沢山の人でごった返す状況の中では珍しく事故も逮捕者も出なかったという事もあり、なんと警視総監賞まで授与されました。

彼の誘導方法は従来型の命令スタイルではなく、柔和で機智に富んでいながら要点はしっかり伝えるという見事なスタイル。

彼の呼び掛けを聞きながら頭に浮かんだ事。
それはイソップ物語の
『太陽と北風』

力付くで従わせるのではなく相手が従わざるを得なくなるというか、この警察官には協力するしかないなと思わせる流れを演出するのは技術だけではなく人柄による部分も大きいと思います。

今後も彼をお手本にしたDJポリスがどんどん誕生するでしょうが、『彼のキャラクターが為せる技』という面が大き過ぎて、彼を超えるのは並大抵ではないと思います。

私が何よりも驚いたのは、あのように頭の切れも良くアイデアマンでもある警察官が『巡査』という階級であったという事。その後、昇進されたかどうかは存知ませんが、警察の階級システムには大いに見直すべき点があるのは間違いないと思います。

まだ、埋もれた優秀な警察官がたくさんいるでしょうしね。

キャリア制度の全てを否定するわけではありませんが、現場の叩き上げが警視総監にもなり得るような昇進制度見直しがなければ警察組織の活性化や事件解決能力の向上は困難を極めるのではないでしょうか。




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2013年04月26日

ケーススタディを共有する

警備の現場ではそれぞれの現場固有の出来事やトラブル等もありますが、各現場に共通する内容が大半だと思います。自分が勤務している現場だけでなく他の現場の様々な出来事を知る事は業務遂行の上で非常に参考になるのではないかと思います。

もちろん、全てがソックリそのまま同じだというケースは少ないかもしれませんが、ある1つの出来事の発端、推移など、根っこの部分は似ているというケースが大半だと思うのです。

各現場で発生した「事故」「傷病」「犯罪」「人対人のトラブル」「クレーム」等の実例を各現場の警備員が共有する事は非常に役立つはずです。

出来れば各警備員に対してこういう実例を取り上げてテストをすると好ましいのではないでしょうか。個々人に記述式で回答してもらうのも良いでしょうし、グループディスカッション形式で語り合うというのも効果的です。

「このケーススタディでは、こういう対応が良いのではないだろうか?」
「いや、こういう対応の方がベターではないだろうか?」

こういうディスカッションを行う事で事案に対する対応能力は格段に高まるのは間違いありませんし、他の人の意見を聞く事で発想の柔軟さや新たな視点で物事を見るという能力が培われる可能性がある。

事案が発生した際に、「こういう風に対応しなさい。」と解を教える方法では、事案内容が若干異なって対応をアレンジすべき時でさえ教えられた対応方法をそのまま踏襲する人が必ず出てきます。アレンジすべき事案でアレンジしないという事になると事案への対応は失敗に終わる公算が強い。

故に、解を導き出すまでの過程を学び身に付ける事が出来るディスカッション方式は非常に効果的だと思うのです。

現任教育の際に、こういうスタイルのカリキュラムを設けている警備会社が如何程あるでしょうか?私の知る限りではそういう警備会社があると聞いた事がありません。もちろん、私が経営していた警備会社では実際に行っていたカリキュラムです。

単に教育面での効果だけではなく、各警備員の能力レベルや日頃どういう考えで仕事をしているかが一目瞭然で白日の元に晒されるという側面もあります。また、議論を深める為にはリーダーシップを取れる人が居ないとディスカッションは前に進みません。グループの中から自然発生的にリーダーシップを取る警備員が出てきますから、そういう人は将来的に幹部候補として育てる人材としてマークしておくという利点もある。

警備会社の現任教育は、内容が乏しく芸が無い、また、資質の向上に役立たない内容だといつも指摘していますが、ちょっと知恵を出せば警備員の資質向上の可能性を高めるのは簡単なのです。

警備業界の最大の問題点は教育担当者の努力・能力不足が著しい事。
同時にそれを認めない教育担当者が少なくない事。
全てはそこに集約されるのではないでしょうかねぇ。
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2012年11月08日

バリカーのチェーンの音がウルサイ!

平屋の駐車場などに設置してある「バリカー」の開け閉めの際の音ですが、あのガラガラガラーッという音がうるさいと思いませんか?

バリカーというのは金属製の円筒でチェーンがついているヤツですね。ポールとポールの間にチェーンを繋いで車が進入できないように設置してあります。

あのチェーンの開け閉めの際に大きな音がするわけですが、深夜や早朝に開け閉めする機会が多く、あまり大きな音を立てると周囲の人には迷惑極まりない。

「ガラガラガラー」「カリカリーー」みたいな感じの音です。
普通に開け閉めをすると、結構ウルサイ!

しかし、ちょっと工夫をするだけでかなり小さな音にする事が出来ます。
私はいつも、こういう風にしています。

立っているポールに対してチェーンを5〜10°ぐらいの角度で持ち上げて最後まで引き出してから隣のポールに接続すると非常に小さな音しかしません。何とかして音を小さく出来ないだろうかと考えた結果、編み出した方法ですが、もしかしたら多くの人が知っている? う〜ん どうなんだろう。。。

もし、そういうやり方をされていない方がおられたら、是非、お試しください。
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2012年02月11日

クレーム対応の難しさ

クレームにもいろいろあって、常識の範囲内の抗議が次第にエスカレートして感情論に発展するケースや、俗に言うクレーマー、すなわち、最初から無理難題を押し付けて「言いがかりをつける。もしくはカラむ。」というケースがあります。

前者は自分の主張がすんなりと受け入れられない事から感情の爆発が起こったり、対応した人の言動に不適切な部分があって感情論に発展するというケースが少なくありません。

こういう状態になると、普通のクレームが普通ではなくなる。話が大きくなってしまいます。初動の対応がカギを握る事になる。初動の対応を誤ると相手の怒りは増幅して収拾がつかなくなり「責任者を出せ!」という結果になります。

ポイントは相手の主張を否定しない事。基本スタンスは相手の主張を肯定しながらも、誤認されている部分をやんわりと修正していく緻密な作業が求められます。主張を認めつつも認めるべきではない部分を遠回しに否定するという非常に繊細なやり取りが必要になる。

明らかにこちらの手落ちでほぼ全てを認めるしかないケースもありますが、相手の誤認によるケースもありますから、その辺りの修正という形に誘導した上で謝罪と説得を行うような微調整が必要になります。

ひたすら低姿勢で対応しつつも「このラインは引けませんよ。」という事を暗に示唆する事です。相手の表情を見ながら心の中を読む能力が要求されます。引けないラインを相手に提示しないと傘にかかって要求が逆にエスカレートするケースもありますのでね。

対応に苦慮するのが典型的なクレーマー。最初から因縁を吹っかけるつもりですから細かい部分で揚げ足を取ろうと構えているので、言葉には細心の注意が必要がなる。たった一言の不用意な発言が命取りになる事が珍しくありません。

当初のクレーム内容から逸脱して不用意な発言を責め立て、その部分を延々と攻めて来る。実にやっかいな相手です。

ただ、こういうタイプの人は、知識の豊富さや頭の良さに感心するという姿勢を見せると態度を一変させるケースが多いのです。ある意味で実に単純。中にはそういうヨイショが奏功して、クレーム対応の肝を教えてくれる人もいる。

このタイプは孤独な人が多くて、同時に、日頃自分の能力が過小評価されている事に対するストレスを持っている人が多いのです。だからクレームをつける際にはいろんな法律を持ち出してくる事が実に多い。「私はこんなに法律を知っているんだぞ。」「私は頭が良くてそこらへんにいるヤツとは違うんだぞ。」という事を主張したいのです。

そういう背景にある心理を逆に利用する事で激しいクレームも驚くほどすんなりと解決するものなんです。

相手がどういう言動をしようとも、感情を表に出さず冷静に対応する事が大切だし、相手の言い分をしっかりと聞く事で次第にヒートダウンしていきます。自分の感情を押し殺す事はとても難しい事ですが、相手のペースに巻き込まれない為には必要な事です。

クレーム対応は相手以上にこちらの法律的な知識があってこそ、生きてくるもの。相手の主張に耳を傾けつつも「絶対に引かないライン」を相手に知らしめる事も重要なのです。

いずれにしても、クレーム対応というのは実に難しいものですねぇ。今回のクレームも最終的には「警備員さん ご迷惑をかけてすみません。ありがとね。」という事で一件落着。大幅な残業にはなったけど大事には至らずほっとした次第です。
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