2015年01月08日

交通誘導警備員が有罪判決を受けた交通死亡事故の総括(2)

まずは、どのような状況の中で事故が発生し、どのような判断の元に判決が出たのかという事を警備保障タイムズ様の記事を転載させて頂いて状況把握を共有したいと思います。

以下は警備保障タイムズ様記事内の事実関係のみ(推測・見解や独自コメントを除く)を引用。

◆判決
加害ドライバー:禁錮1年8か月(求刑に同じ)執行猶予5年交通誘導警備員:禁錮1年(求刑に同じ)執行猶予4年

◆ 事故の概要

平成24年1月13日午前10時ころ、川崎市麻生区上麻生2丁目、市道の交差点において、横断歩道を母親のやや後ろを歩いていた3歳の男児と、交差点を右折進行してきた乗用車が衝突し、男児は頭部を強打して事故から約2か月後に死亡した。

現場は、信号機のない交差点で、水道工事が行われており、警備員2人が片側交互交通規制により交通誘導を行っていた。クルマは、警備員の交通誘導に従って交差点を右折して横断歩道に差しかかり、歩行者の母子も警備員の誘導に従って横断歩道を歩行しており、警備員は、クルマと歩行者双方への重複した誘導により事故を誘発したと判断されたものである。

検察官は、平成24年12月27日、ドライバーと警備員の過失の競合により死亡事故に発展したものと認定し、双方を起訴した。

◆ 判決
加害ドライバー:禁錮1年8か月(求刑に同じ)執行猶予5年交通誘導警備員:禁錮1年(求刑に同じ)執行猶予4年

交通状況の把握が欠如と指摘

・裁判の状況
⑴警備員に対する尋問
ア、身上関係
48歳の既婚の女性警備員で夫も以前同じ警備会社に警備員として従事し、当該警備会社には、平成23年3月から勤務している(警備会社は警備業協会に加入していないため、事前の情報は皆無であった)。

夫の証言によると、まじめな性格で、事故後、極端に落ち込み、自分が代わりに死ねばよかったと自分を責め、自殺の恐れがあった(裁判中も終始泣いており、自分の責任として後悔している様子が認められた)。
運転免許を有している。事故後、警備会社を解雇されていない。

イ、過失関係
道路の片側を工事中のため、片側交互交通規制を男性警備員と2人で行っていた。男性警備員とは6bから7b離れていた。右から加害車両が来た。相手の男性警備員が進行OKの合図をしたため、加害車両に進行の合図を送り、横断歩道の手前で一時停止したのを見て、母子に横断歩道の進行を合図した。

横断歩道は、歩行者優先であるため、歩行者を通しても加害車両は一時停止するだろうと思った。 その直後に、母親の悲鳴を聞いた。加害車両が発進したのは見ていない。衝突の瞬間も見ていない。どこを見ていたのかわからない。加害車両が停止したので見ていなかった。加害車両をしっかり見ていればよかった。

素手で歩行者に進行の合図をした。加害車両が止まっていても、歩行者に明確に合図するべきであった。加害車両の動きも歩行者の動きもよく見ていなかった。

警備員は、自分の携帯で119番した。加害ドライバーはクルマの中にいた。その後、加害ドライバーは「あんたが誘導したんだろう」と怒鳴っていた。

ウ、裁判官の指摘事項
目撃者の供述によると、女性警備員は、普段から誘導灯を腰の高さで、ただ振っていた。周囲の状況を全く確認していなかった(目撃者とは水道工事関係者と思われる)。

交互交通規制の相手方警備員の動静のみに気を取られ、警備員として現場の交通状況を把握するなど肝心なところを見ていない。

⑵加害ドライバーに対する尋問
ア、身上関係
飲食業を営む55歳の男性。競馬法の前科を有し、窃盗罪で懲役刑有り。妻が情状証人として出廷。事故後、12日間逮捕、留置された。事故後、スピード違反で検挙された(遺族が導法意識を問題視)。

イ、過失関係
警備員の進め≠フ合図で進行したところ、横断歩道を歩いて、渡り終わる寸前の老人を認め、一時停止した。ピタッと止まった記憶はない。時速10キロくらい。老人は、警備員の合図を無視して渡ってきた。

周囲に歩行者はおらず、母子には気がつかなかった(周囲の安全不確認)。歩行者が居れば警備員が止めると思っていた。一時停止に近い徐行の後、正面の安全確認を怠り、正面から子供を轢いてしまった。車の右前輪で轢いた。捜査機関の実況見分は、工事が終わってから行っており、裁判官が、再度、法廷で警備員の合図をどこで見たのかを確認した。

事故後、加害ドライバーは、警備員の合図が悪いとずっと言い訳していた。たまりかねて、母親が加害ドライバーの携帯電話を取り上げて119番した。子供は泣いていた。

ウ、裁判官の指摘事項
老人が、警備員の合図を無視して横断歩道を渡ったことについて、警備員の合図がアテにならないことを加害ドライバーに諭す。横断歩道上の母子に気がつかないまま、横断歩道の手前で、一時停止に近い状況から発進し、正面から子供を轢いてしまったことを確認した。

⑶遺族の証言
制服も用意し、幼稚園への入園を楽しみにしていた。両親も子供の将来を楽しみにしていた。心身ともに健康であった。事故以来、地獄の日々が続いている。「運転手と警備員は、何をしていたのか。孫はかえってきません」と祖父が怒りの証言をした。

【ここまでの全文は警備保障タイムズ様記事の引用です。】





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交通誘導警備員が有罪判決を受けた交通死亡事故の総括(1)

平成25年3月4日、交通死亡事故の刑事裁判において、横浜地裁川崎支部の荒川英明裁判官は交通誘導に従事する警備員とドライバーの過失が重なった事で事故に発展したとして、交通誘導警備員とドライバーに対し執行猶予付有罪判決を言い渡しました。

この判決が出た当時、当ブログでもこの事案を取り上げ、「事故の詳細が分からないので判断に苦しむが、特別に権限が無い立場である警備員の誘導が不適切だったからとして有罪判決が出るのはおかしいではないか。被告となった警備員が不憫だ。」という主旨のコメントを書いたと記憶しています。

権限は無いのに責任は生じる・・・

「実に納得がいかない。」

その時はそう思ったのですが、事故の詳細が判明してその思いは一気に吹き飛んだ。この事案に関しては警備員の過失が問われても仕方がないというのが私の見解です。

あくまでも私見であり、この考え方に異を唱える人の方が多いかもしれません。中には「同じ警備員として許せない発言だ。」と批判する人も出てくるだろうと思いますが、敢えて本音を語りたいと思います。

こういう内容の記事を書く事がタブーである事は重々承知していますが、警備業界自体が真摯にこの事案の総括をしなければ、いずれまた同様の事故が発生する可能性が低くないと考えるからです。

同時に一般の人達の間で「警備員の誘導は信用できない。」という認識が強まると思われるからです。この信頼関係の欠落は交通誘導警備の社会的位置付けという点からも危惧せざるを得ない。

故に第三者的な視点から総括すべきだと思うのです。
バイアスの掛かっていない総括を・・・








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2014年12月29日

交通誘導警備の現場は正月休み

毎年の事ですがクリスマスあたりから交通誘導現場は休みのところが増加し28日あたりになると激減します。これは年末の交通渋滞の緩和や交通事故誘発の緩和に配慮したものです。もちろん、施工業者さんの正月休みに伴う休みでもあるのですが。

私の行動範囲にある交通誘導現場は今日で全てが休みになっていました。

ほとんどの会社員はボーナスで懐が暖かい時期ですが、交通誘導警備員は少なくとも1週間は休みになりますから逆に懐が寒くなってしまいます。ボーナスが無い会社も少なくないでしょうし、あっても子供のお年玉より少ないのが実情です。

警備員は危険な目に遭う機会が多いのに逆に賃金は低いという現状です。大手の警備会社と小規模の警備会社との賃金格差は非常に大きいですから、警備会社という事で一括りにするのは的外れかもしれませんけどね。





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2014年12月15日

交通誘導警備の皆さん 大変でしょうが頑張って!

全国的に一段と厳しい寒さに覆われていて交通誘導業務に携わっている皆さんにとっては辛い日々だと思います。1日に5回程度の外巡回をする私でさえ寒くてたまらない状況ですから長時間にわたって寒風吹く中で業務に励む皆さんの大変さは筆舌に尽くしがたいでしょう。

頑張ってください!
そしてご苦労様です。

新潟では190センチの積雪を記録したとの事。
想像を絶する積雪量です。

17日以降は更に強い寒波が襲来するそうです。

体調を崩されませんように。。。





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2014年10月18日

高速道路の工事現場にトラックが突っ込み警備員が死亡

16日午前4時ごろ、大阪府高槻市下の名神高速上り線で、13トントラックが工事作業車2台に衝突した。府警高速道路交通警察隊によると、5人が巻き込まれ、66歳とみられる男性警備員が死亡した。同僚の54歳と68歳の男性が足などの骨を折る重傷を負い、2人が打撲した。
 トラック運転手の男性(42)=鳥取県=も胸を打って病院に運ばれており、同隊は回復を待って自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で事情を聴く。 

【時事通信記事より転載】

事故で亡くなられた警備員の方に心からお悔やみ申し上げます。また、事故に遭われて怪我をされた警備員や工事関係者の方々にお見舞い申し上げます。

高速道路で勤務する警備員の方々には危険手当が支給されていますが、さほど高くないのが実情で、事故に巻き込まれた際は死亡や重症というケースが少なくありませんから割に合わないという印象が拭えません。

ずいぶん前に高速道路で事故ったばかりの車を見つけて通報した事がありますが、車から降りた時に、本線を走る車の速さに恐怖を覚えた記憶があります。今は携帯電話が普及していますから路側帯に車を止めて通報するケースが大半でしょうけどね。

高速道路勤務の警備員の皆さんには頭が下がります。







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